何年かぶりに大阪にあるディスクピア日本橋店に行ってみました。個人的には、今から20年くらい前にラウル・ディ・ブラシオの日本盤がBMGジャパンから発売された時に、大型パネルが飾られてCDが平積みされていたことで強烈に印象に残っていたお店で、その後、サリナ・ジョーンズ、グレン・ミラーや奥田晶子のCDを扱っているドリーム21が大阪での取扱店を探していた際に、そういったジャンルの音楽を大切に売って頂けるお店としてご案内したこともあるこのお店なのですが、今も変わらずイージー・リスニングをきちんと扱っていらっしゃいました。
このようなお店が存在して、熱心に音楽を売ってくださっていることへの感謝の気持ちと、音楽を愛する仲間同士の情報交換の場としてもさらに発展してくれればとの思いから、このコーナーでお店を紹介させてほしいとお願いしたところ、フロアを担当されている高山さんから快くご了解をいただき、併せてお店の写真も頂戴しました。
高山さんは、幼い頃からクラシックやポール・モーリアやリチャード・クレイダーマンなどを聴かれていたとのこと。どおりで展示がすごく丁寧で細かい。そしてイージー・リスニングに限らず、ジャズや映画音楽、クラシックの棚でも、お勧め盤がわかりやすく展示されているのが印象的でした。
〔このレポートは、2013年8月時点での内容です。〕
大阪の日本橋(にっぽんばし)と言えば、秋葉原と並ぶ電気の街、そしてオタクの街。関西の大型家電量販店Joshinが展開する"ディスクピア日本橋店"もここにあります。
かつて大阪市内には「大月楽器」「ワルツ堂」など地元資本の大きなレコードショップがいくつもありました。しかし、タワーレコードや新星堂など大型資本の流入と、そしてその後に続くCD離れにより、地元資本で何フロアもあるような大型店はディスクピアだけになってしまいました。
3階が"JAZZ/CLASSIC/EASY"のコーナーです。フロア名に"EASY"という単語が入っているのも珍しいですね。
私が訪れた時、フロアにはクラシックやジャズの曲ではなく、なんとポール・モーリアの音楽が流れていました。
ポール・モーリアはよくかけているそうで、お客さまも「懐かしいね」と足を止めてCDを手にしてくれるのだそうです。
やはり40代より上の大阪人のカラダの中には、今もポール・モーリアの音楽が流れているのです。
(お笑い、阪神タイガース、こなもん、いちびりのセンスとともに…)
アーティスト紹介も写真入りで丁寧に書かれています。
高山さんとしては、日本のレコード会社が通り一遍のベスト盤しか出していない状況を嘆いておられ、Vocalion盤など輸入盤も積極的に取り扱っています。しかもVocalion盤は発売元ホームページ価格+α程度のとってもリーズナブルな価格。(大手ネット通販より安いものも!)
手前はユニバーサルから発売された70周年記念盤の展示。ビデオの音も小さく流れています。そして右隣はユニバーサルの"Love Sounds"シリーズのCDの展示コーナー。また、この写真の右手奥には大型展示台でアンドレ・ギャニオン(ビクター盤)の試聴コーナーも用意されていました。
ポール・モーリアが大好きな高山さんとしては、今回ユニバーサルで企画された70周年記念盤は思い入れのある曲の数々が収録されているということもありこのような形で展示を企画されたとのこと。おかげで6月、7月のジャズ・クラシック・イージー部門の月間チャート1位を記録したそうです。うれしいですね。
場所は地下鉄堺筋線の恵美須町駅の北出口の近くで近く、堺筋に面する西側の【テレビゲーム館】とも1階でつながっています。
場所的にはミナミの繁華街からも離れているのですがこんな強力な個性を放っているお店があるのですね。新しい音楽と出会えそうな予感がします。
ディスクピア日本橋店公式ホームページはこちらから。
[2013.09.02 up date]