P. 2023/3
Marianne Meldie(FR)
Amazon.frで購入可
Pierre Porte Le Coffret d'or 3CD
ポルトがオーケストラを率いて活動を開始してから50年("A Musica Picture"というアルバムが1973年発売なのでこれをデビュー・アルバムとしている?)を迎えようとしているのだそうで、それを記念して2023年3月にパリでソロ・コンサートを開催されたようです。それに合わせてこの3枚組CDと自叙伝が発売されましたのでCDをご紹介します。
70年代後半と思われるポルトの写真を使った紙スリーブにそれぞれ1枚のCDが入れられ、それに12ページの解説書がついてそれらが紙ケースに入っているという仕様でした。
1枚目は日本未発売の2枚のアルバムがそのまま収録されています。前半はレイモン・ルフェーヴルがオーケストラの指揮をしていた音楽番組を引き継いで始まったTV番組のテーマ曲を始め、前衛的なサウンドとクラシックを融合させたような演奏などを収めたアルバム。後半は、3つの違ったアレンジで聴かせてくれる「アイ・ラヴ・パリ」、ポルトのヴォーカルが爽やかな「乙女と女」、後のムーラン・ルージュでのレビュー音楽にも通ずるような軽快さが楽しい「アレルヤ」、さらにはビージーズのメドレーなど、日本で聴けるポルト・サウンドとは違って迫力あるブラスが加わり、フランスのイージー・リスニング・オーケストラであることを再認識させてくれる作品に仕上がっている作品集です。
2枚目の前半はなんと日本でのデビュー・アルバムとなった『夢見る国への旅』がオリジナルの配列で収録されています。幻想的な立原えりかさんの物語、渡辺藤一さんによる美しいジャケット、そして「音の画家」という呼び名にふさわしい、まぶたを閉じると絵が浮かんでくるような表情豊かなメロディと演奏で、当時多くのテレビやラジオのBGMとしても使われたものでした。そして後半は、ビクター時代に録音した複数のアルバムからエディット・ピアフが歌った作品が集められています。
3枚目も日本ですでに発売済みの作品ばかりで、クラシックのアレンジとポルトのオリジナル作品、著名なシャンソンを集めたものとなります。
なお、2枚目と3枚目には、ムーラン・ルージュでのレビュー『おとぎの国』から1曲ずつ納められているようです。
こうして3枚の曲目を眺めてみると、ポルトの初期の3枚のアルバムがオリジナルの形で収録されているのが目を引きます。言い換えれば、ポルトはこの3枚については相当な思い入れを持っているということでしょう。本当は4枚組くらいにして、もっとオリジナル曲を入れて欲しかったですね。
さて、このアルバムはフランスのマリアンヌメロディというところから発売されています。これまで、このサイトでもマリアンヌメロディから発売されているCDを紹介してきましたが、流通経路の問題か、個人出品以外でHMV JapanやAmazon Japanなどで扱っているのを見たことがありません。もしかしたらそのうち扱ってくれるかもしれませんが、この手の商品は追加プレスされないことも多いですので、ご希望の方は早めにAmazon.fr等で直接注文されるのが良いと思います。送料込みで3,500円くらいだと思います。
(2023/07/03)
Disc 1
01 Musique and Music / ミュージック&ミュージック<TV番組テーマ曲>
02 It’s The End
03 Variations et Aria Op. 4
04 Ganymede
04Like A Symphony
05 Happy Times
06 Variations Op. 1 / ヴァリエーション作品1
● 1984年『サラの祈り』に収録
07 Strangissimo
08 Femmes Plantes
09 Indianna
10 Ouverture I
11 Bon Dimanche / 素敵な日曜日<TV番組テーマ曲>
●「芸術家の夢」と同じメロディ
12 When The Child Is Born / この御子生まれし時(哀しみのソレアード)
● フランスでCD化済み
13 Prélude en Fa
14 Le Repos du Guerrier
15 I Love Paris / アイ・ラヴ・パリ
● フランスでCD化済み
16 La Fille et le Violoncelle / 乙女と歌〔ポルトによるヴォーカル入り〕
●別アレンジの演奏盤は1982年『妖精たちの午後』に収録
17 Fantaisie et Fugue en Ré Majeur / ファンタジーとフーガ ニ長調
●1980年『哀しみのテス』に収録
18 Alleluia
19 Medley Bee Gees / ビージーズ・メドレー
●若葉の頃〜ジョーク〜ホリデイ〜マサチューセッツ〜ニューヨーク炭鉱の悲劇
20 La Fille aux yeux noirs
21 Fantaisie Baroque / ファンタジー・バロック
●1980年『哀しみのテス』に収録
22 Evoquations "Suite Symphonique"
*01-11 : 1975 Album ”Top À Pierre Porte”
*12-22 : 1978 Album ”la grand orchestre”
※以上のアルバムについては注記の3曲以外は日本未発表
Disc 2
01 Paris danse / ムーラン・ルージュのレヴュー「おとぎの国」より「パリ・ダンス」
02 Soleil blanc / 白い太陽
03 Butterfly / 蝶
04 Sentimental Jenny / ジェニーの印象
05 Lettre ouverte / 手紙
06 Ibiza / イビザ島
07 New Day / 夜明け
08 Le Ruisseau / 小川
09 Cécile et Virginie / 夢見る少女
10 Summer Island / 南国の島
11 Come Back To Me / 郷愁
12 L’accordéoniste / アコーディオン弾き
13 Les trois cloches / 谷間に三つの鐘が鳴る
14 La vie en rose / バラ色の人生
15 Padam, padam / パダン・パダン
16 Sous le ciel de Paris / パリの空の下
17 Hymne à l’amour / 愛の賛歌
18 Les amants d’un jour / いつかの二人
19 La foule / 群衆
20 Milord / ミロール
21 Mon Dieu / 私の神様
22 Non, je ne regrette rien / 水に流して
*01 : 1999 Féerie Extrait de la bande originale de la Revue du Moulin-Rouge
*02−11 : P. 1979 Album ”Pierre Porte et son Gran Orchestre”
*12, 13, 15, 16, 18, 20-22 : P. 1999 Album ”Plays Edith Piaf”
*14 : P. 1987 Album ”Le Piano est Mon Orchestre”
*17 : P. 1986 Album” Fleurs Coupees”
Disc 3
01 Tannhäuser : Ouverture (R. Wagner) / タンホイザー序曲
02 Les Préludes (F. Liszt) / 前奏曲
03 Sonate au clair de lune (Opus 27, Adagio) (L. Van Beethoven) / 月光のソナタ
04 Concerto N°21 (2e mouvement) (W. A. Mozart) / 短くも美しく燃え
05 Sonate Pathétique (2e mouvement, Adagio Cantabile) (L. Van Beethoven) / 悲愴ソナタ
06 Nocturne N°2 (Opus 9, mi bémol majeur) (F. Chopin) / ノクターン
07 Concertissimo / コンチェルト・アレグロ
08 Melodream / メロドリーム
09 Le Passager / ル・パサージュ
10 Mille vagues d’or / 黄金色の嵐(アゲイン)
11 Carnaval à Venise / ベニスの祭り
12 Memory (de la comédie musicale "Cats") / キャッツよりメモリー
13 Arlequin / ネオ・クラシック
14 Memories of love (Dédié à Megumi et Kei) / 誓いのボレロ
15 Sortilège / 妖精たちの午後
16 Et maintenant / そして今は
17 Les feuilles mortes / 枯葉
18 Ne me quitte pas / 行かないで
19 A Paris / ア・パリ
20 Moulin-Rouge / ムーラン・ルージュ
21 Féerie / ムーラン・ルージュのレヴュー「おとぎの国」より「おとぎの国」
*01-06 : 1990 Sonate Au Clair De Lune
*07-09 : 1984 Comprends Moi
*10 : 1981 Mon Piano Romantique
*11, 12 : 1987 Le Piano est Mon Orchestre
*13-15 : 1982 Sortilege
*16, 17 : 1986 Fleurs Coupees
*18-20 : 1988 Des Millions De Roses
*21 : 1999 Féerie Extrait de la bande originale de la Revue du Moulin-Rouge