Tate Corporation
TATE-1002
P. 2016
Tribute To Paul Mauriat
コンサート企画会社のテイト・コーポレーションがコンサート会場とホームページで販売しているCD。内容は、以前発売されたDVDと同じ音源ですが、マスタリングされて臨場感が増した上に聴きやすくなっています。ブラスの演奏が雑なところがあって、こうして音だけ聴くと気になってしまうのですが、トータルとしてフランスのオーケストラの特徴であるブラスの響きとストリングスの音色の美しさは十分に堪能できるでしょう。また、かつてビクターでビリー・ヴォーンやリチャード・クレイダーマンを人気アーティストに育て上げたドリーム21の所ディレクターが、これまでのポール・モーリアのCDとは違った感じの新鮮な曲の説明を寄せています。
30人規模の編成で、これだけ多彩な楽器が鳴っていているオーケストラの音を聴く唯一の機会として残ってしまったジャン・ジャック・ジュスタフレのオーケストラによるコンサートですが、ポール・モーリアを知らないフランスの音楽家たちも多くなっている現状としては、一種の音楽の動態保存的な意味合いもあると思います。2016年のコンサートを観てきましたが、「エーゲ海の真珠」「シバの女王」「ペイネ〜愛の世界旅行」「パロマ・ブランカ」「そよ風の誘惑」といったポール・モーリア全盛期のサウンドをオリジナルに近い形で聴かせてくれたことで本当に楽しめました。一方で、「ハヴァ・ナギラ」「ダーリン」「ショー・マスト・ゴー・オン」のようなジャン・ジャックの色を出した演奏も良かったです。ルフェーヴル・ファンにコンサートの感想を聞くと、どの人も「ブラスの音を聴いていると、ルフェーヴルのサウンドに近い」と言います。次回、来日する時は、もっとジャン・ジャック色やフランス色を出してきてほしいですね。
(2016.5.22)
Disc 1
01. Some You Win Some You Lose / 星空に捧げて
02. Il Fait Beau, Il Fait Bon / 素敵な恋心
03. Taka Takata (La femme du toréro) / タカ・タカタ
04. Irrésistiblement / あなたのとりこ
05. Fait Comme L'Oiseau / 小鳥のように
06. Mon Crédo / 愛の信条
07. Toccata / 涙のトッカータ
08. Minuetto / 薔薇色のメヌエット
09. Nocturne / 蒼いノクターン
10. The Way We Were / 追憶のテーマ
11. J’ai Encore Rêvé d'Elle / 忘れ得ぬ瞳
12. Dance Macabre Opus 40 / 死の舞踏
13. Besame Mucho (Kiss Me) "Embrasse-moi" / ベサメ・ムーチョ
14. Le Dernier Tango à Paris (Last Tango In Paris) / ラスト・タンゴ・イン・パリ
15. L'amour Est Bleu (Love Is Blue) / 恋はみずいろ
16. Penélope / エーゲ海の真珠
17. El Bimbo / オリーブの首飾り
18. Tu Te Reconnaîtras (Wonderful Dream) / 愛は美しく
19. Une Belle histoire / 愛の歴史(Mr.サマータイム)
20. Danse du sabre (Extraite du ballet "Gayaneh") / 剣の舞