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ポルナレフが自身のヒット・メロディを弾き語り

Parlophone(FR)
発売日:2023年12月
Amazon.frで購入可

Polnareff chante Polnareff

 レイモン・ルフェーヴルが演奏する「バラ色の心」は1968年2月に全米ヒット・パレードで最高37位を記録し、当時まだ米国では知名度の低かったミッシェル・ポルナレフの名前を広めることにも貢献しました。とは言っても、このタイミングでポルナレフのレコードが米国では未発売だったわけではなく、"4 Corners Of The World"レーベルから、1966年に"Time Will Tell"のシングル盤が発売されていたようです。このレーベルはキャップ・レコード(Kapp Records)社のサブレーベルで、ルフェーヴルの米国での販売窓口にもなっていました。ですのでルフェーヴルの「Soul Coaxing」のヒットに合わせてポルナレフ盤をリリースしても良さそうなものですが、インターネットでいろいろ調べてみまても、この当時、ポルナレフのレコードが米国で発売されていたという情報にたどり着くことは出来ませんでした。ポルナレフの作品の発売元であるフランスDisc'Az社が、フランス国外での販売を、各国個別の契約からCBSレコード(現在のソニーレコード)に全面的に委託するようになったのも、このあたりのことが影響しているのでしょう。
 そんな関係性を持つ二人が、1968年4月25日に放送された「パルマレス・デ・シャンソン」で共演した姿をこちらで観ることができます。ポルナレフのルフェーヴルに対する感謝の言葉、司会のギイ・リュクスが観客に対して「ルフェーヴル氏に拍手を」と促している様子が確認できます。よく見ると、くるくる回るポスター塔にポール・モーリアのポスターも見て取れますね。
 

 このアルバムは78歳を迎えたポルナレフが自身のピアノ演奏をバックに歌ったセルフ・カバー作品集です。年齢的なハンディでキーを下げて歌われる曲が大半であり、またちょっと苦しそうだなと思わずにいられない箇所もありますが、それを補って余りある勢いと表現力そして素晴らしいピアノ演奏に圧倒されます。また、唯一新しいアレンジが施されている「シェリーに口づけ」は、自身によるヴォイス・パーカッションが新鮮さを出しています。
 こちらのMichel Polnareff Officielで「哀しみのエトランゼ」のプロモーション映像を見ることができます。
 

 ルフェーヴルが取り上げたポルナレフの作品8曲のうち「忘れじのグローリア」「愛のシンフォニー」を除く6曲収録されています。今一度、ポルナレフの世界をオリジナルと、ルフェーヴルの演奏と聞き比べながら、このアルバムを楽しんでみてはいかがでしょう。

Disc 1

1. Le Bal Des Laze / ラース家の舞踏会
2. Lettre À France / 哀しみのエトランゼ
3. Qui A Tué Grand'maman ? / 愛のコレクション
4. Sous Quelle Étoile Suis-je Né / 人生は星の流れ
5. Holidays / 愛の休日
6. Tout, Tout Pour Ma Chérie / シェリーに口づけ
7. Âme Câline(Soul Coaxing) / バラ色の心
8. Goodbye Marylou / グッバイ・マリルー
9. Love Me, Please Love Me / 愛の願い
10. La Poupée Qui Fait Non / ノン・ノン人形
11. Mes Regrets / 君の幸福と僕の悔恨
12. On Ira Tous Au Paradis / 天国への道