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 ビリー・ヴォーンの32bit/192KHzリマスター盤

MSI(MUSIC SCENE)
MSISA007
Top Music International
UD-SACD8939.2

Billy Vaughn & His Orchestra - Greenfields

 先日、大阪にあるジョーシン・ディスクピア日本橋店にお伺いした際、来店されるイージー・リスニング・ファンの間で評判になっているCDは何ですか、とお伺いしたところ、このCDを紹介されました。試聴コーナーに置いておくと、みなさん音の良さに驚かれて購入されていかれていたそうです。
 ビリー・ヴォーンの古い作品は現在ユニバーサル・ミュージックが持っていて時々コンピレーション盤が発売されたりしますが、音質が悪いというイメージを持たれている方も多いでしょう。その点、70年代におこなわれたビクター録音の方は音がいいのですがその曲のオリジナルがヒットした頃の時代感が薄れてしまっている、という物足りなさがあります。このCDはオリジナルのDot Record社でレコーディングされた音源を32bits/192KHzでマスタリングしたもので、通常のCDが16bits/44,100KHzですから、単純計算するとBit数にしてCDの30万倍近い(2の16乗×192/44.1)細かさのデジタル信号に変えた上で、最新のマスタリング処理を施したものです。おそらく、経年劣化してしまった部分の音を補ってレコーディングされた当時の音を創り上げるなどの処理をおこなったのでしょう、特にストリングスがすばらしい響きになっています。おなじみの「星を求めて」のほか「タミー」「モナ・リザ」「遙かなるアラモ」「サウンド・オブ・ミュージック」「三文オペラ」「日曜はダメよ」など、サックスとトロンボーンのビリー・ヴォーンしか聞いたことがない、という人にとってはとても新鮮に聞けるのではないでしょうか。値段は高いですが、通常のコンピレーション盤には入っていないような曲も多く、ビリー・ヴォーンの良さを再認識できる1枚です。
 SACDフォーマットですので専用の再生機をお持ちの方なら存分にその音の良さを堪能できるでしょうし、もちろん通常のCDプレーヤーでも再生可能です。(2013.11.17)

Disc 1

01. Theme From A Summer Place / 夏の日の恋
02. Tammy / タミー
03. Tracy's Theme / いとしのトレーシー
04. The Terry Theme From Limelight / テリーのテーマ
05. The Sound Of Music / ザ・サウンド・オブ・ミュージック
06. Theme From „Three Penny Opera“ / 三文オペラ
07. O Sole Mio / オー・ソレ・ミオ
08. Never On Sunday / 日曜はダメよ
09. The Green Leaves Of Summer (Theme From The Alamo) / 遙かなるアラモ
10. Look For A Star / 星を求めて
11. Mona Lisa / モナ・リザ
12. Greenfields / グリーンフィールズ
13. Beyond The Sunset / 夕陽の彼方に
14. He'll Have To Go / 浮気はやめなよ
15. La Paloma / ラ・パロマ
16. Woodchopper's Ball / ウッドチョッパーズ・ボール
17. Peter Gunn / ピーター・ガン
18. Oh! / オー!
19. Topsy II / トプシー・パートII
20. One O'clock Jump / ワン・オクロック・ジャンプ