Victor
VICC-60227
2001.2.21
川井郁子 / ヴァイオリン・ミューズ
発売後すでに1年が経過していますが、非常に興味深いアルバムということで取り上げました。2枚目のアルバムで、オリジナル4曲、クラシックの曲2曲という構成です。川井郁子は葉加瀬太郎のように自分で作曲やアレンジもおこない、演奏もするという才人なのですが、軸足はクラシックにあって、その点では同じクラシックを扱っても、葉加瀬太郎とはアプローチの仕方がまるで逆です。ほとんどが、ギター、ピアノ、パーカッション、ベースという編成での演奏ですが、編成の小ささを感じさせない表情豊かな音色です、オリジナル曲もいいです。 四季の夏は思わずルフェーヴル盤と比べてしまいますが、スリリングなアレンジと演奏、という点では相通ずるものがあると感じました。
ここ十年の間にこの手の日本人アーティストが多く生まれてきましたが、やっとこのジャンルも世界水準に届いたということを改めて思います。
昔の日本人の演奏って、日本人がやっているな、っていうのがまるわかりのリズム感のなさや楽器の扱いの未熟さがありましたからね。(2002.2.10)
Disc 1
01. ヴァイオリン・ミューズ(シャコンヌ)
02. サマー・ストーム(四季/夏)
03. ミロンガ・トゥリステ(アダージョ)
04. エターナリィ
05. クリムゾン・ラプソディ(アルルの女/ファランドール)
06. ア・テイル・オブ・アフロディーテ
07. ラ・フェスタ・カプリチョーザ(ラ・カンパネラ)
08. エル・フラメンコ
09. ルナ・デ・タラゴーナ(ソルヴェーグの歌)
10. コバルト・ムーン