New Disc Guide

 フランスで人気のZAZの3枚目のアルバム

Warner Music Japan
WPZR-30606/7
※初回限定DVD付き盤
WPCR-16205
※通常盤

ZAZ / Paris

 フランスに在住しているポール・モーリアのファン・クラブの方がこの夏に日本に帰国された際にお会いする機会があり、その時に「ララ・ファビアンもいいけど、私はZAZ(ザーズ)がいいと思う。」と紹介されたことがきっかけで聴いてみました。古いシャンソンが多く本来の彼女の魅力をストレートに伝えてくれるアルバムかどうか、という部分はありますが、ジャズ・アレンジの曲を中心に、オーソドックスなアレンジの曲も揃えたこの作品は、昔ながらのシャンソンの歌い方をきちんと踏襲していて、アズナヴールとのデュエットもバランスが取れていると感じました。何というか、歌手の歌い方の個性を前面に押し出すのではなく、曲と一体化しているような…。そういうあたりが、ピアフの再来というコピーになっているのだと思いますが、ミレイユ・マチューが歌い方や背格好が似ていたことでそう言われていたあたりをイメージすると、ちょっと違うと感じました。
 DVD付きの商品はもう残り少ないかもしれませんが、レコーディング風景が収録されており、ルフェーヴルもレコーディングしたギョムテルのスタジオでクィンシー・ジョーンズ指揮による20名ほどの編成のビッグ・バンドと同時録音で、ZAZとアズナヴールがデュエットするシーンなど、貴重な映像で構成されています。
 ワーナー・ミュージック・ジャパンのサイトに行けば試聴できるので、興味のある方はぜひ聴いてみてください。話は逸れますが、イージー・リスニングやフレンチ・ポップスのファンにとって一番縁のなかったレコード会社がワーナー・ミュージック系だったのですが、フランスEMIがワーナーになった今、かなりレーベルのイメージが変わったものです。
 日本語解説は大野修平さん。「オー・シャンゼリゼ」でダニエル・ヴィダルのことを一切語らず、「ウォータールー・ロード」がいかにして「オー・シャンゼリゼ」へと変貌を遂げ、この曲でいかにジョー・ダッサンが成功したかというエピソードを語るなど、それぞれの曲の誕生を詳しく書いた解説は、日本語訳の歌詞とともに、ZAZで聴くシャンソンの世界の奥行きを深めてくれます。音楽配信では味わえない、パッケージ製品(CD)ならではの音楽の楽しみ方です。(2015.08.30)

Disc 1

01. Paris sera toujours Paris / いつものパリ
02. Sous le ciel de Paris / パリの空の下
03. La parisienne / パリジェンヌ
04. Dans mon Paris (Version manouche) / 私の心のパリ
05. Champs Elysees / オー・シャンゼリゼ
06. A Paris / ア・パリ
07. I Love Paris / J'aime Paris (en duo avec Nikki Yanofsky) / アイ・ラヴ・パリ
08. La romance de Paris (en duo avec Thomas Dutronc) / パリのロマンス
09. Paris canaille / パリ野郎
10. La complainte de la butte / モンマルトルの丘
11. J'aime Paris au mois de mai (en duo avec Charles Aznavour) / 5月のパリが好き
12. Paris, l'après-midi / パリの午後
13. J'ai deux amours / 二つの愛
14. I Love Paris (Frenzy Version) / アイ・ラヴ・パリ